日記11/14
・土曜日‼️
・有吉くんの正直さんぽを見た
・だらだらしたあと銭湯に行きました
・脱衣所に「ズボンが盗られた‼️」とさけんでるババアがいた
・サウナの中で、芸人がひとりの恩人のためにネタを作って披露する番組をやっていて、さらば青春の光のネタが良かった
・売れない頃に100万貸してくれた友人のためにネタを作っていた。そのネタというのが、100万を貸した・借りた友達のコントだった。借りた側が「10年経ったから時効で返さなくてよくなったから返さない」と主張するところから始まるネタ。
・それを見た(本当に森田に金を貸した)友人が「返してもらわなくてよかった」と言っていて、そこまで含めてよかったな。
・そのあとは3時のヒロインが出ていて、売れない頃を支えてくれた母とのエピソードVTRが流れていて、なんかもう涙腺がぶっこわれていたのか号泣していた
・そんなに、そんなに泣くほどのものでもなかったんだけどな 失礼な話だが…
・でも汗ダラダラ流しながら見るもんじゃないな…
・銭湯出たら、その駐車場の喫煙所でギター抱えた20代くらい?の男性がインスタライブをしていた
・……ここで⁉️⁉️
・全部は聞こえなかったけど、「俺があいつらのイケメン度を中和してやっているんだ」と強めの語気で話していたのが聞こえた。
・バンドかなにかやってるのかな…
・ドンキに化粧品買いに行ったらマスクが並んでて、なんとなく見てたら中だけ抜かれてる商品があった。ドンキっぽすぎるだろと思った
・真空ジェシカのラジオ父ちゃんを聞いた
・お母さんが作ったふわふわ卵の肉野菜炒めを食べました、なんかすごくポン酢の味がするけどポン酢使ってないんだよな
日記11/13
11/13
・出社した
・昼にラーメン食べた
・同じチームにもうすぐ産休に入る人がいて、だから結構お腹が大きくなってるわけで、それがもうすっごく怖いんだよな。その人も私も在宅が多いからあまり会わないんですけど、今日は久しぶりに顔を合わせた
・何が怖いって…うっかりぶつかったらどうしようとか、うっかり転ばせたらどうしようとか… もう立って向かい合ってるときとかめちゃくちゃ怖い、今お腹殴ったらすごいことになっちゃうんだよな〜とか思うともうゾクゾクするよ
・坂元裕二「またここか」にも似た話があったと思うんですけど…ああいう…衝動で絶対やっちゃいけないことめちゃくちゃやりたくなるし怖いんだよな
・はやく産休入って無事に子ども産んでほしい…
・定時で退勤した‼️
・退勤、即銭湯した、渋谷駅から15分?くらいの改良湯に行った
・サウナめちゃくちゃ混んでた️‼️‼️‼️
・出た後はなまるうどんでぶっかけ温玉冷の小を爆速で食った、なぜならそのあと♾ホールで空気階段のライブがあったので……スケジュールが下手……………
・ライブは空気階段のネタ5本、シシガシラ、カラタチ、さんさんず、ママタルト、真空ジェシカのネタ各1本でした
・いや「YouTube On!Live~空気階段チャンネル編~」って何❓❓❓❓(説明見てもよくわからん…)と思ってたけど、普通にネタライブだった
・KOC決勝1本目の霊媒師ネタ見れたのよかったな。10m4cmのストラップがめちゃくちゃボロボロだったのはなんなんだ…
・今回は見れなかったけどライブで特急のネタ見たいな…いつか…
・予告に名前出てなかったけど真空ジェシカ見れたのもよかった。トレジャーハンターのやつ。M-1決勝行ってほしいぜ…
・ねむいのでおわり
日記11/12
11/12
・在宅勤務‼️‼️‼️
・ツイッター新機能のフリート‼️‼️‼️
・既読一覧に大学の同期や先輩のリア垢が出てきたので笑ってしまった。垢把握されてるのはとうに知ってるし、別に全然いいんだけど、なんとなくブロックしておいた。ヲチ垢を使った丁寧なネットストーキングしてほしいので…(丁寧なネットストーキング?)
・生まれてはじめてしたネトストのこと、覚えてますか?
・私は姉のネトストです
・小学校〜大学が同じで、家も近い友達がいるんですが、その子がものすごくネトスト、というかクラスメイトの裏垢を探すのが得意だった。アイドル好きの同級生の裏垢を「乃木坂46○○bot」みたいな数千〜万人のフォロワーがいるアカウントから見つけ出したりしていた。逃げ場なしかよ。匂わせの特定とか可愛いもんだよなと思える。
・匂わせって言葉すごいな…
・部屋の掃除してたら一年くらい前に出した最悪のねむちゃんふたなりコピー本出てきた
・巷で噂のUNTITLED、「アイドルが待機中衣装の上にベンチコートを羽織ってる姿」がノクチルで見れたのかなり嬉しいな。
・海!花火!透明感!夏!水色!みたいなイメージが強いユニットだから、あの重っったい黒のベンチコートが映える感じがある。夏っぽいデフォ衣装にベンチコート背負わせることで季節感出してくるのすごいなんか…シャニマスっぽいな…(?)
・コミュの話は……ちょっとまだ怖くて……
・佐久間宣行のオールナイトニッポン0、オードリーのオールナイトニッポンを聞いた
・かしましめし1〜3読んだ
・千鳥のクセがすごいネタGP二時間SPを見た
・なんかいわゆるネタ番組よりネタとネタの間が短くてtiktokみたいだったな。
・ネタ中も千鳥のツッコミが入るからなのかな、やりたい放題!って感じのネタが多くて楽しかったな…ミルクボーイのけん玉とかゆりやんの藤岡ディーンとか…。規模のでかい相席食堂…。でも空気階段とかハナコ、粗品のピンネタとかにああいうのが挟まるのはかなりノイズだったな… 集中できなくて…
・関係ないけど、間で流れたぺこぱのチキンラーメンのCM、すごいな。「なんでも肯定すると思うなよ!」どこへのメッセージなんだ。松蔭寺のあの動きもよくわかんないしぜんぶ面白いな…
・明日出社か〜〜〜〜〜〜〜
・嫌だな…………
・ねむさま本だした(委託した)ときの設営写真すごいな…
日記11/11
11/11
・在宅勤務‼️‼️
・ポッキーの日だ
・数年前からポッキーの日って昔ほど盛り上がってないな〜と思ってたんだけど、これって単に年齢の問題なのか? 今も中高生は大盛り上がりなのか? どうなんだ?
・いや、ツイッターでもポッキーゲームしてるイチャイチャ萌え萌えイラスト見てないな… やっぱ盛り下がってきてるのか…?
・直前のハロウィンに勢いを吸い取られている…?
・ポッキーといえばオレンジレンジのおしゃれ番長やいきものがかりのジョイフルなど、アップテンポな曲に合わせてダンスするCMのイメージがある。今のCMってどんなだ?と思って調べたらしっとりしたホームドラマ調のCMだった。ポッキンナベイベーは!?
・ていうかポッキーもそうだけど、Fits(佐藤健と佐々木希がふにゃふにゃ歌いながら踊るやつ)とか、ああいう歌って踊るお菓子のCMって最近あんまり見ないな。テレビ見てないだけかな? いやテレビ結構見てるんだけどな…。
・今踊ってるのってポカリくらいじゃないか? そんなことない? てかお菓子のCM自体あんまり見ない気がする…何も調べてないからすごく雑なこと言ってるけど…
・メルティキスのCMは今年もやってました。冬だな〜と思う。冬のキスは雪のような口溶け……
・かまいたちのヘイタク、creepynutsのオールナイトニッポン0、アルピーDCG、ハライチのターン!を聞いた。今日は有吉の壁がない…
・あまりにも気になって、母親に聞いたら母親も「最近のポッキーの日は勢いがない」と言っていたので多分本当に盛り下がっているんだと思う。やっぱハロウィンに勢いを吸い取られているのか…?
・ていうかポッキーの日があんなに盛り上がっていたのがむしろすごいことな気がする。ポッキーゲームて。なんだあれ。野蛮すぎるだろ。アホかよ。食べ物で遊ぶな。なんかポッキーと勃起って似てるし…
・金曜日、出社するから会社の人にも聞いてみよ。ポッキーの日が気になりすぎている。
・年末調整の書類送られてきた。やらなきゃ…
日記11/10
・在宅勤務‼️
・アメリカ大統領選挙、仕組みがむずすぎる
・原田治のスケジュール帳が発売されている。ロフトで。ほぼ日手帳とのコラボだ。すご〜く可愛い。すご〜く可愛いのだが、ほぼ日手帳を使いたくない。
https://www.1101.com/store/techo/ja/magazine/2021/contents/osamugoods/qsg1u5opi.html
・スケジュール帳としても使いやすそうだし、書き心地がいいという話もよく聞くし、なによりやはり可愛い。でも、糸井重里の息がかかったそれらを買うのか…と思うとどうしても手が伸びない。糸井重里、許せねえ…
・西尾維新もほぼ日手帳を使っている。インタビュー記事もある。https://www.1101.com/store/techo/people/014.html
・高校生のころ、かなりの西尾維新オタクだった自分は西尾維新経由でほぼ日手帳の存在を知った。「へえーこんな可愛くて便利な手帳あるんだ、使おうかな」と思ったものの、よくよく調べたら糸井重里の名前が出てきてウッ…となった。嫌な高校生だな…
・あと、ちょうどこのあたりから西尾維新を熱心に追わなくなった。たんに受験生になったのと飽きのせいなのだが、もしかしたら糸井重里もその一端を担っているかもしれない。いや、たぶん違うけど…
・数年前に星の王子さまとコラボしたほぼ日手帳もかなり可愛くて購入を迷った。結局買わなかったけど。べつに星の王子さまが特別好きなわけではなく、やはり俺の青春ラブコメは間違っている。で星の王子さまの演劇をやるくだりがあり、そこがかなり自カプ要素が強かったために、なんか気分がのっていただけなんですが…。
・うだうだ言いつつ、今はGoogleカレンダーでスケジュール管理してるのでそもそも無駄な悩みかもしれない。愛しさと切なさと糸井重里。
・糸井重里が帯を書いているが、佐藤正午『鳩の撃退法』は面白い小説です。
・ラランドツキの兎、真空ジェシカのラジオ父ちゃん、佐久間宣行のオールナイトニッポン0、さらばのただバカを聞いた
・昼に素麺食べてたら奥歯が欠けた。あーあ
・ノクチル感謝祭、UNTITILED樋口、まわるものについて浅倉とノクチル更新が急にきた。怖い。とりあえず全体的に「ういー」「あざす」とか崩れた口調の浅倉・樋口が見れたのがよかった
・いやUNTITLED樋口やばくない?ちょっと消化しきれない…
・やっていいことと悪いことあるだろ
日記11/9
11/9
・空気階段の踊り場#148を聞いた。KOUGU維新の生配信、あるのは知ってたが見てなかった。ラジオで聞いて初めて「KOUGU維新のキャラクターを演じる俳優」の設定で生配信していたというのを知って、なんとなく興味が出た。アーカイヴを飛ばし飛ばしで見た。
・大津は乙ルイ、淡路は淡川幸一郎…といったKOUGU維新のキャラクターを演じている(架空の)俳優たちを演じるという、いうメタを重ねた一時間の生配信。視聴者1万人を超えていたらしい。大流行している…。
・2.5次元俳優や声優がやる生配信(や、バラエティ)を頻繁に見ているわけではないが、そういう温度の再現度はかなり高いんだろうなというのはなんとなく感じた。ていうか、ここもコントにしてくるのか。すごいな…。この質感はきつねの二人や壁のスタッフが調査しわてきてるのだろうか。完全に「わかっている」人がやる素振りに見える。
・他メンバーのパーパー星野やトムブラウンが「綺羅星(星野の演じている俳優)に似てる星野って人がいて〜」というスッキリ!天の声と同じスタイルで芸人本人の話をするのに対して、きつねの二人はマジでそこに乗っからない。水川かたまりの(たぶん)ボケたんだろうな、という発言もわざとらしいズッコケや中途半端なツッコミで崩していく。きつねの「降りなさ」、すごい。二人がはじめたコントだから当たり前といえばそうなのだが。
・KATA(水川かたまり)がラップを終えたあと、ヴァー!と叫んでるのを含めて「可愛い」と言われているコメント欄を見て、降りようが降りるまいが、降りさせない観客はいるんだよなと思った。
・声優や2.5次元俳優コンテンツ、あきらかにアイドルバラエティともニュアンスが違うんだよな。詳しくないので何とも言えないが。MCとしての芸人の有無とか間口の問題もある気がする。別にどっちがいいとかではなく。ヒプマイのバラエティはチョコプラ、アルピー、パンサー等々のいわゆる6.5世代の芸人がMCをつとめていて、二次元オタクコンテンツにしては珍しいなと思った。まあ他にも前例はいくつでもあるんだろうけど。
・好きなアイドルバラエティはスクール革命!。ていうかあれはアイドルバラエティなのか?
・在宅勤務した
・終業後、地元の銭湯に行った。サウナ‼️‼️‼️
・三四郎のオールナイトニッポンとアルピーDCGを聞いた。
・二時間ドラマ「スイッチ」の再放送が決まった。嬉しい〜
ノクチル・イベスト「天塵」を読んだ
さよなら、透明だった僕たち
(チルアウト・ノクチルカ)
幼なじみ4人で結成された、透明感あふれるアイドルユニット
誰かになる必要なんてないーー走り出す波を追って、少女たちは碧い風になる
まさに、今回のイベント「天塵」では幼なじみ4人組、もといノクチルが「走り出す」様が描かれた。
樋口の語りを中心にOP+本編6話+EDで構成されるストーリーは、幼少期の思い出、初仕事の生配信、海辺の花火大会を軸に進んでいく。
・円香と小糸/4人の直進と円環ーー「一緒に行く」こと
冒頭から終盤まで繰り返し挿話される幼少期の思い出は、おおむね「4人で自分たちの車に乗って海へ旅行する約束をする」という内容だ。台詞の漢字のひらき具合や口調からすると小学校低学年〜中学年時のものと思われる。
この思い出には2つのシーンが存在する。①冒頭樋口によって回想される透の長い帰省から始まる約束のきっかけとなった場面と、②小糸によって回想される河原で「この先にあるよ、海」と透が言い切る場面だ。
2人がそれぞれ思い出を回想するとき、お互いの思い出が交わることはなく、樋口が②河原のシーンを、小糸が①車についてのシーンを回想する場面はない。
このことには、樋口と小糸が同じ思い出※1の中でもそれぞれが強く覚えている部分が違ったことがあらわれていると言えるだろう。実際、小糸はエンディングで①「お金貯めて、車で行こうって言ってたやつでしょ」という樋口の言葉に「そ、そうだっけ……!」と返している。
一方で樋口が②河原の場面を覚えていたか、忘れていたかは定かではない。ただ、樋口によって②河原の場面が回想されない以上、彼女にとっては①きっかけとなった場面の方がより強く記憶に残っているといえる。
幼少期の思い出に対する2人の印象の違いは、そのまま樋口と小糸の、アイドルや4人でいることに対する姿勢の違いにも投影されている。2人はそれぞれを気遣いながら、しかしすれ違う。これはお互いが幼なじみ4人組であることを大事にしながらも、それにともなう行動面で認識の違いがあるからだ。
小糸 いいの ……よかった ーーわたし、やっとみんなといれるようになったって なのにーー……
(回想/河原)
透 あるよ このさきに、海
小糸 う、ううん……! わ、わたし…… 絶対、絶対一緒に行くから……!
(中略)
円香 うん そんなこと、心配しなくてもいいのに
小糸 よ、よくないよ……! みんな、すごいもん!
(中略)
円香 ……そうだね でも、私もほんとは心配なのかも
小糸 ーーーーえっ……? 円香ちゃん……?
円香 どんどん走っていって…… 危なっかしいから 見張るのも大変
上記「視界3」での河原で樋口と小糸が自主練をしている場面での会話では、小糸の重要な発話がある。
P福丸小糸の共通コミュ(画像)ではアイドルになった理由や頑張る理由を語る際に、「一緒にいる」「一緒にいたい」と繰り返す一方、この河原の場面においては「一緒に”行く”」と決意を口にする。このことには、この発話の直前に幼少期の回想として透の「あるよ このさきに、海」という発言があることが重要だろう。
小糸 こ、ここ…… ずっと行ったら、うみなの……!?
円香 ちがうよ ずっと行ったら、まちとか、工場になるもん
小糸 でも、とおるちゃんが言ってた……
雛菜 とおるちゃんほんと〜?
(中略)
透 あるよ この先に、海
この幼少期の河原での会話は「視界1」の小糸による回想の中で行われ、その後もしばしば「あるよ この先に、海」の発言が思い返される。
樋口と小糸のすれ違う会話が行われたのもこの会話があった河原=「この先に海」がある場所であり、だからこそ小糸にとっての一緒に"いる"ことはつまり一緒に"行く"ことであるという真実が掘り起こされたのだろう。
小糸 ーーーー………… 不思議だな……ここで…… ひとりで、こんなことして……(中略)
ーーワン、ツー、スリー、フォー てってん、てててん……ーーーー
「視界1」で小糸が人がいない場所を探し、河原でひとり練習する場面がある。「不思議だな……ここで…… ひとりで、こんなことして……」という台詞の直前、小糸は上記の幼少期、河原での4人の会話を回想している。
現実には「ひとりで」河原で練習していることが「不思議」ですらあるくらい、小糸にとっては「ここ」=河原は「みんなと一緒に海へ行く」ための場所ーー通路(とどまる場所ではなく、行き過ぎるための場所)として認識されていることが分かる。
同じようにひとりでの練習であっても場所が公園であったり、もしくは河原であっても樋口や雛菜とともに練習している場面ではこうしたことは口にしていない。自身がアイドルとなって自主練に励む日々への不思議さには、「みんな」と「一緒に行く」ための場所に「ひとりで」いることが強く重ねられていることが示されている。
花火大会の仕事を受けるか話しあう場面では、一緒にいること=一緒に「行く」ことである小糸と、透の「海に行く」を反芻しては「どこに行くのか」という問いを繰り返す樋口との違いが見られる。
小糸 プロデューサーさんが言うような理由に……なってるかはわからないんだけど……やっと……まえみたいにみんなと一緒にいられるようになって だから……
円香 ずっと一緒にいられる ……ステージに出なくたって
ある意味で円香の発言は事実かもしれない。一般的な人間関係で考えれば、アイドルにならずとも人々は「一緒にいられる」。それでも、小糸は円香の発言に
小糸 そ、それは…… ……そ、そうなのかな……?
みんなだけ……どんどん…… と、透ちゃんだけ……どんどん……
と弱々しくもNOを示す。小糸にとって4人で一緒にいることは「一緒に行く」ことに他ならず「ステージに出なくたって」という樋口の言葉を疑う。
透ちゃんが笑ってたら みんな、笑っちゃう
雛菜ちゃんも、円香ちゃんだって笑っちゃう
透ちゃんが 行こうって言ったら
それはもう 走り出すのに十分ーー
円香 ……浅倉はどうなの
透 ……え
円香 浅倉を追いかけるって どうしたいの 浅倉がやりたくないなら、話が変わってくるでしょ
上記の小糸のモノローグや花火大会をめぐるやりとりからも分かるように、透の向いた方向へ残りの三人も向いていく、透が走り出したのだから他の三人も走り出す、という構図は彼女たちの中で何ら疑いのないものとして信じられている。そのことを小糸は、中学時代に4人のうちただ1人離れた時期があるからこそよく分かっているのだろう。
透以外の3人がアイドルになったきっかけは紛れもなく透のアイドルデビューであるのに対して、透がアイドルを始めた理由にはっきりとした答えはでていない(Pの誘い、過去のやりとりがきっかけであることには違いないが)。
それでも、続けている理由についてはP浅倉透のジャングルジムや、イベスト終盤のシーンを軸に「(人生長いな/夏休み終わらない)って思ってたけど(アイドル始めてから/海行くこときまったら)そうでもなかった」という透の人生観においてしめされる。そして透が「ちょっと進んでるっていうか のぼってる」ことを「楽し」んでいる以上、他の三人が「走りだすには十分」であるため、「一緒に行く」ことを選択せざるを得ない。
こうした進んでる/のぼってるーーある一方向へと進み始めた(円香に言わせるなら「走り出してしまった」)透の姿と対照的に配置されるのが、「視界1」冒頭で雛菜をとおして描かれる体育の時間の透の姿である。
(SE:カキーン/バットで球を打った音)
2年の生徒たち 浅倉ーっ 回れ回れーっ!
雛菜 …………
(中略)
2年の生徒たち ナイス浅倉ー! イエーイ!(SE:ぱんっ/ハイタッチ音)
雛菜 あは〜 減点じゃなくて、逆転〜……
「回れー!」の前にSEでカキーン、というような音がしていること、「ナイス浅倉」と言われた後にパンッと乾いた音がしている状況を見ると、浅倉がホームランをとばしホームベースまで戻ってきた姿は想像するに難くないだろう。
このときたしかに透は「走」ってはいるのだろうけれど、それは元の位置ーーホームベースへと戻るための走りであり一方向へと走り出すためのものではない、円環の運動である。
雛菜 やは〜〜〜♡ じゃ、シューして着替えて帰ろ〜!
透 はーい
(鞄を漁る音)
透 ーー
あ、シュー忘れた
雛菜 あ〜、雛菜も忘れた〜 ーーこれ誰の〜? 使うね〜?
円香 雛菜、それ私の
小糸 ひ、雛菜ちゃん……! 円香ちゃんに返さなきゃーーーー
透 (微笑)
小糸 …………!
(中略)
雛菜 円香先輩もする〜?
円香 する〜? じゃない
透 あははっ
(中略)
雛菜 小糸ちゃんも背中 シュ〜〜〜!
小糸 ぴぇ……っ!? つ、冷たいよ……! それ、円香ちゃんのでしょ……!
透 雛菜、パス もう一回
雛菜 あは〜 パス〜〜〜!
透 ーーよ、と 冷た
円香 …………
透 はい、パス
円香 ……使いすぎ
透 ふふっ ごめん
彼女たちが「初仕事」を前にした練習後の風景に「シュー」をする(制汗材スプレーのたぐいだろう)場面に置いて、彼女たちはそれらを手から手へと回していく。こうした円環の運きの中で小糸による、透ちゃんが笑ったら〜から始まる一連のモノローグが挿入される。※2
3人が透につられて笑い出す以上、透が走り出したならただ円環(=現状)を維持するわけにはいかなくなる。そういった意味で円香の「一緒にいられる」はたしかに否であり、小糸はそれがよく分かっていて弱々しくもNOを突き返すのだ。
花火大会の仕事を受けることをまず決めたのは雛菜だ。ただ、円香の躊躇いには「じゃあ3人で出るのか〜」と(わざとかもしれないが)突き放すような言動をする。そこを引き留めて「みんなで」と口にするのは小糸だ。その「理由」はみんなと一緒にいたい(=行きたい)からである。
後の会話から分かるように、小糸はこのとき行き先が(幼い頃約束した)海であることには気付いていないし、純粋に「みんなでいること」ーーそれがイコール「行くこと」「走り出すこと」であることを一番わかっているからだろう。それが円香にも伝わった結果が「行きたいから、行きたい」なのであり、4人が同じ方向を向いたところーー「走り出し」たところで本編6話「海」は話を閉じ、エンディング「ハング・ザ・ノクチル!」へ続いていく。
・蛍、夜光虫、花火ーー光とノクチル
「天塵」ではトラブルとして生配信番組の炎上が取り扱われ、それでも彼女たちは海辺での花火大会を通して「こっち見ろ」と言えるだけの方向/行き先を手に入れたこと/はっきりと見つけたことがえがかれる。
海へと走り出し「暗い波間に、ときどき花火の明かりに照らされて小さく光って」いるノクチル(=夜光虫)の4人のことは「誰も見てない」。会場にいる人々は夜空にあがる花火に夢中になっているばかりだ。
ここでは花火とノクチルが対比のように示されるわけだが、それでありながら、2つは連続するものとしても配置されており、花火は彼女たちの将来性を提示している。
透は生配信番組において、「ほたるこい」と歌う。「ほたるこい」の歌詞は以下の通りだ。
ほう ほう ほたる来い
あっちのみずは にがいぞ
こっちのみずは あまいぞ
ほう ほう ほたる来い
「こっちのみずは あまいぞ」はエンディング「ハング・ザ・ノクチル!」の波間における「こっち見ろ」と呼応しているのではないか。彼女の発する蛍(=光)を呼び寄せる言葉は、もしかしたら小糸や円香、雛菜という「小さく光っているあの子」を呼び寄せる機能をも意味しているかもしれない。透につられて、3人は走り出さざるを得ないのだから。
Pも言うように、「仕事をすれば(中略)自分たちが思う以上に、姿勢を求められ」たりするし「見てくれた人たちの反応」におおきく左右される(されてしまう)ものが(2020年現在・日本の)アイドルだろう。
そうした環境下でも、彼女たちは4人で「一緒に行く」ことを選んだ。それにはPの並べるような「理由」はない。ただそれでも「こっち見ろ」と4人は叫び、他者の視線を求めている。自己完結ではない。
ノクチルは目的/理由のない光が、そのまばゆさ、美しさでもって他者の視線を奪い得ることを目の前の花火(とそれに目を奪われる人々の姿)をもって知っているのだ。だからこそ、このイベントタイトルは「天塵」=花火であり、それは彼女たちの行き着き得る光として示されているのだろう。
そのために「走り出」した彼女たちの、次のストーリーがオタク(一人称)は早くも待ち遠しくなっています…。
※1 連続する場面かどうかは定かではない。別日の可能性もあるが、どちらにせよそう離れた時間の場面ではなさそうだ。一つの約束にまつわる思い出としてひとまず「同じ思い出」とする。
※2 野球のシーン同様、このシーンも「視界1」の一場面である。「天塵」全体を通して、4人の姿勢が直進運動へと揃って「走り出す」以前の4人の状態を、こうした円環の動きの連続した配置でもって表現しているのかもしれない。